獣医系大学等における教育の充実とその評価に関する事業・啓発・普及活動を行います

NPO法人獣医系大学間獣医学教育支援機構

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理事長あいさつ

獣医学教育の改善を目指して、2008年12月に、文部科学省に「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」が設置され、この議論の中で、我が国における理想的な獣医学教育像を描くためには、学生の具体的な到達目標を明示した詳細なカリキュラムの内容と教育手法を明示しておくことが不可欠であるとの指摘がなされました。これを受け、獣医学教育方法のモデルを明示するという目標を掲げ、「獣医学教育モデル・コア・カリキュラムに関する調査研究」2009(平成21)年度の先導的大学改革推進委託事業)が、2年の歳月を経て、獣医学・獣医療が関係する各種分野からの社会的要請に応える人材を養成するためには高度専門職教育の根本となるカリキュラムの構築があります。講義科目51科目と実習科目19科目を網羅した獣医学モデル・コア・カリキュラムが2011(平成23)年3月に完成し、2012(平成24)年3月には改訂第二版が出版されました。

時を同じくして、全国大学獣医学関係代表者協議会の諮問委員会として2009年に共用試験調査委員会が発足し、2006年から開始された医学共用試験、2009年から開始された薬学共用試験を先行例として調査検討し、2011年に3月に報告書を提出しました。それを受けて、全国協議会は、共用試験委員会を正式に発足し、2016年度を本格実施年として、具体的な活動が開始されました。現在、全国16大学の教職員・学生のご協力を得て、vetCBTとvetOSCEトライアルが実施されております。

見学型から参加型臨床実習への転換には、獣医師法第17条の違法性阻却要件の一つとして社会に対する教育の質保証が不可避となります。更に具体的な問題としては、参加型を支援する実習環境や教員組織をはじめとする教育基盤の脆弱性などが容易に指摘されます。国立大学では2012年度から共同学部・共同学科が新設され、スケールメリットを生かした教育環境整備が開始しました。私学ではこれまで自助努力によって、教育環境の整備充実(施設・教員数)を継続しております。

質の高い獣医学士を輩出し、より実践的な獣医師が質の高い獣医療を提供するための獣医学教育改革は、社会の要請であります。モデル・コア・カリキュラムと参加型実習はその獣医学教育改革の基盤であり、共用試験は、他者の所有する飼育動物に対して診療行為を行う参加型臨床実習のための学生に対する事前評価です。

公平性・透明性を確保し、社会的信頼性が獲得できるような学生の質保証の評価システムの構築は獣医学16大学教員全ての使命であると考えております。

獣医学の学生・教職員のみならず,広く獣医学・獣医療関係者,社会一般及び国民の皆様におかれましても「獣医学共用試験」の意義をご理解いただき,共用試験の円滑な運用へのご協力と改善へのご指導を賜りますようお願い申し上げます。

2015年7月1日

特定非営利活動法人獣医系大学間獣医学教育支援機構

理事長 髙井 伸二

理事長 高井伸二(北里大)

特定非営利活動法人
獣医系大学間獣医学教育支援機構

理事長 高井 伸二