特定非営利活動法人・獣医系大学間獣医学教育支援機構(以下、機構)が2015年6月17日に法人設置認証許可を受け、第一回獣医学共用試験を2017年2月から8月に実施して以来、事業年度としては12期、共用試験は第10回を無事に迎えることになりました。
文部科学省・獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議 第1期(2008−11)が提示した我が国の「国際水準の獣医学教育の実施」に向けた改善の具体的方策(①教育研究体制整備、②モデル・コア・カリキュラム策定と実施、③分野別第三者評価の導入と実施、④共用試験導入と実施・参加型臨床実習の実施、⑤附属家畜病院・実習環境の改善の5本柱)に呼応した形で、全国大学獣医学関係代表者協議会は、○獣医学モデル・コア・カリキュラム、○共用試験、○共通テキスト、○産業動物・感染症・公衆衛生共同実習、○第三者評価、○家畜病院の6つの部会を2011年に設置しました。共用試験については、獣医学共用試験準備委員会(2010−11)、獣医学共用試験委員会(2011−14)の活動を経て、機構が設置されました。
機構が実施する獣医学共用試験(vetCBTとvetOSCE)は参加型実習に臨む学生に対する事前評価です。参加型実習では、獣医師が担う職域を、獣医学生が動物診療・家畜衛生・公衆衛生・食品衛生等の多様な場で指導を受けながら学ぶことによって、獣医師としての実践能力、動物の生命を尊重した倫理観や使命感を身に付けていきます。しかしながら、獣医学生は国家資格である獣医師の資格を有していませんので、参加型実習を行うにあたって、一人ひとりの獣医学生の基礎及び専門知識・技能・態度が十分なレベルにまで到達していることを確認し、社会に保証する必要(獣医師法・第17条の違法性の阻却)があります。獣医学共用試験はこのための試験です。この獣医学共用試験を厳格、かつ公平、公正に実施する組織として機構の中に獣医学共用試験センターが発足しました。
機構が担当する事業には共用試験以外に、獣医系大学の教育内容の充実を図るための学術研究活動・研修事業・啓蒙活動・普及活動等の実施並びに資料収集及び公開・提供等に関する事業等があり、2020年以降、「獣医学実習推進センター」を設置して、文部科学省・公共獣医事教育推進委託事業で開発されたVPcamp(家畜衛生および公衆衛生実習)とVFap(NOSAI実習)を発展的に吸収し、新たに共用試験合格者を対象としたEISEI(体験型家畜衛生および公衆衛生実習)と、全学生を対象としたSKLV(南九州畜産獣医学教育研究センター)実習が加わり、獣医学生の学外実習の充実ための窓口業務を整備してきました。
本機構の獣医学共用試験センターと獣医学実習推進センターは社会に貢献できる獣医師養成のために尽力していきますので、これからも機構の活動にご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2025年12月1日
特定非営利活動法人・獣医系大学間獣医学教育支援機構
理事長 髙井 伸二
特定非営利活動法人
獣医系大学間獣医学教育支援機構
理事長 髙井 伸二
